よくある質問
Q.作業療法士と理学療法士の違いは何ですか?
A:病気やケガによって生じた機能障害の治療・訓練を行うという点では、作業療法と理学療法は同じです。ただし、その目的と手段、そして対象になる範囲が違います。
違いその1:
作業療法の目的は「その人らしい主体的な生活の獲得」です。これを実現するための機能障害の回復や維持だけでなく、新たに使える機能を身につけていただく援助を行います。
違いその2:
作業療法は治療・訓練の手段として「作業活動」を用います。この「作業活動」とは、手芸や塗り絵などのクラフトだけでなく、着替えや入浴、調理や掃除、外出やスポーツ、仕事や地域での活動など、私たちが日頃行うすべての活動のことです。
いろいろな作業活動を分析して治療に用いることで、快適な「主体的生活」に必要な機能の獲得を図ります。
違いその3:
作業療法の対象者は子どもから高齢者の方まで、生活に障害をもつ全てのひとです。そして、作業療法士は、対象者の「こころ」と「からだ」の両方を大切に考える「こころとからだのリハビリテーション」の専門家。ですので、理学療法にはない専門分野として精神科の医療や福祉の現場で活躍できるという利点があります。特に認知症疾患の専門病棟には必ず作業療法士を配置するよう、法律で定められています。
Q.作業療法士の就職先はどういったところですか?また、求人は多いのですか?
A:作業療法士は、ひとが「そのひとらしく生きる」ことを支える専門家です。ですから、医療機関や介護保健施設だけではなく、障害者の福祉施設、就労支援施設、行政機関や教育機関など、多くの場所で活躍しており、これらの場所から多くの求人をいただいています。詳しくは作業療法とはをご覧下さい。
現在、「住み慣れた地域で末永く健康に暮らす」ための施策が整備されていますので、実際の生活の場で活躍できる作業療法士への求人は、ますます増えていきそうです。