災害支援活動について
大分災害リハビリテーション推進協議会(大分JRAT)設立趣意書
【趣旨】
2011年3月11日の東日本大震災は、日本をはじめ全世界に多大なる影響を及ぼしました。この災害は、大地震に引き続き起こった大津波によって瞬時に多数の方々が落命されました。その後の避難所や仮設住宅での生活において、疲労や環境の悪化などにより、新たな病気の罹患、持病の悪化により死亡するケースが続出しました。さらに、生活不活発病により、介護を必要とする人が急増するなど、今なお課題は山積しています。
このような経験から、今後の大規模災害時における支援活動には救命救助のみならず、それに引き続く生活支援等によるリハビリテーション活動が非常に重要であることが浮き彫りになりました。そこで、大規模災害リハビリテーション支援関連団体協議会(JRAT:旧東日本大震災リハビリテーション支援関連団体協議会;2011年4月結成)*1では全国規模で災害リハビリテーションコーディネーター養成研修を行い、災害リハビリテーションに関するネットワークの構築およびDMAT・JMATと連動した活動が可能なJRATの育成を行い、来る大災害に備えていくこととなりました。
大分県においても、災害リハビリテーションコーディネーターと大分県リハビリテーション支援センターを中心に全国規模の動きに連動できる準備をすすめていた最中の2016年4月16日、熊本地震が発災し甚大な被害が起きました。熊本・大分において多くの方が被災した上、余震が2週間以上続いており、避難所での生活の長期化が予測され、リハビリテーションの力が必要とされています。上記の経緯より、大分災害リハビリテーション推進協議会(大分JRAT:代表 根橋良雄)を結成する運びとなりました(加入団体:大分県、大分県リハビリテーション医学会、大分県回復期リハビリテーション協議会、大分県理学療法士協会、大分県作業療法協会、大分県言語聴覚士協会、大分県地域リハビリテーション研究会、大分県介護支援専門員協会等)。これにより、大規模災害時に全国組織であるJRATと連動し、かつDMAT・JMAT等と連携しながら、適切な支援活動を組織的に実行していくことができます。また、大分県のリハビリテーション関連職種が支援活動に参加できる素地作り(ネットワーク構築、研修会の開催、教育・啓発など)の展開に貢献できると考えます。
*1日本リハビリテーション病院・施設協会、日本リハビリテーション医学会、回復期リハビリテーション病棟協会、日本理学療法士協会、日本作業療法士協会、日本言語聴覚士協会、日本訪問リハビリテーション協会、全国デイケア協会、日本介護支援専門員協会、全国地域リハビリテーション研究会・全国地域リハビリテーション支援事業協議会、日本義肢装具士協会